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大西南
講談、寄席、絵画、音楽、芸術一般の記録
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「春風亭一之輔独演会Vol.7」
一之輔のすすめ、レレレレレレレレ。

2014年2月7日(金)19時開演
なかのゼロ小ホール
木戸銭@3500円

▽入船亭小辰 落語…代脈
▽春風亭一之輔 落語…新聞記事
▽春風亭一之輔 落語…粗忽の釘
<お仲入り>
▽おしどり 音曲漫才
▽春風亭一之輔 落語…お見立て


「旬の芸人さんの高座は見るべし」だと強く感じた。
2012年に21人抜きの大抜擢で真打に昇進した勢いそのままに、
春風亭一之輔さんは今まさに脂が乗った落語家さんだと思う。
二時間半ほどのプログラムに、二つ目、色物も交えながら、
一之輔さんの高座を三席も楽しめるのは、独演会の醍醐味だろう。
一之輔ワールドにやや「胃もたれ感」を感じたことも正直に申し上げる。
ただ、芸人さんの高座は単発であれこれ批評してはいけないのが、
寄席ファンが心得るべき基本ルールだと個人的に考えている。
普段から一之輔さんの落語を聞き慣れていいない私にとっては、
お腹いっぱい」ぐらい聴いてちょうど良かったのではないかな。

一之輔さんの高座姿はどちらかというと地味だと思うが、
構成や噺のふり方はかなり個性的だ。
立川流とは異なる「毒」、古典なのに独自のくすぐりが入って
あたかも新作のように感じさせる技能。
お客さんはリピーターであっても新鮮さを感じるのではないか?
舞台袖と高座間の移動にやや性急な印象があり、
こちらは好みが分かれるかもしれない。
出囃子のあとはもう少し間を置いて、
喬太郎さんや三三さんのようにユルユル出てきて欲しいと思わなくもないが、
スピード感のある一之輔さんのスタイルにお客がとやかく言うことではないだろう。

やや広すぎるかな?という小屋のサイズ選択にも意気込みが感じられる。
正確には数えていないが、客席はざっと7割は
埋まっていた印象なので、400人超の入りだったか。
十年ほど前の落語ブームのころ、なかの芸能小劇場や紀伊国屋ホールで
人気落語家さんの独演会や企画落語会はチケット完売が常で、
開催間際に行きたいと願っても入場できないことが多かった。
運よく潜り込めた客席に座っていたときに、
春風亭昇太さんが高座で「大入りはありがたいが、
ここにきている方はほとんどがリピーターなんだよね」
とボソッと語ったことを記憶している。
間際でもチケットが買える、
興味をもった芸人さんの高座が当日券でも聴ける、
ということはとても大切で幸せなことだと強く思う。

ゲストについても言及しておこう。
小辰さんはマクラで、一之輔さんが大学生のころの話など、
今風の話のフリ方なのだろう。
ほのぼのした雰囲気で客席に落語を聴く姿勢を熟成させたあたり、
開口一番としてのテクニックがうまい。
オシドリはマコちゃんが福島第一原発事故に関連した活動で
クローズアップされがちだが、ケンちゃんとともに、
ごくごく純粋に音曲漫才で楽しめるのは良いことだ。
ケンちゃんの針金アートに対する客席からのリクエスト、
ひとつめが「富士山」だったが、ふたつめの「STAP細胞」は無茶ぶりだった。
それでも、ケンちゃんがどう曲げようか全く思い浮かばずに、
ステージの上で動揺する姿は、マコちゃんの突っ込みもあいまって、
申し訳ないが面白かった。
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