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大西南
講談、寄席、絵画、音楽、芸術一般の記録
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我らの時代、落語アルデンテ11
2015年7月15日(水)18時30分開演
会場:板橋区立文化会館大ホール
木戸銭:3600円

▽三遊亭わん丈 開口一番…強情灸
▽三遊亭兼好 祇園祭
▽春風亭百栄 寿司屋水滸伝
<お仲入り>
▽春風亭一之輔 唖の釣り
▽桃月庵白酒 お化け長屋

板橋区在住の人間にとっては、帰りが楽なので
今回の開催はたいへんに有難かった。
私にもひいきの芸人さんはいるので、
会場にゆとりがあれば独演会にも行くが、
どちらかというと寄席の定席に足を運ぶ方が気が楽だ。
ただ、顔を出す寄席は、圧倒的に落語芸術協会の席がほとんどなので、
落語協会や円楽一門の噺家さんを良く知らないのが実情。
その点でも今回の出演者の高座にふれることが叶う有難い落語会であった。

東武東上線の大山駅からほど近い文化会館が会場であった。
2階席はクローズ。正確に数えたわけではないが
定員千人弱の1階席に半分程度の入りとみたので
お客さんは四百―五百人程度であったか。
興行的に大丈夫だろうか?とチラリ不安もよぎるが
個人的には、この「ゆるさ」がいいと感じた。
演者が話しやすいホールの収容人数もあろうが
少なくとも「当日券ありますか?」と
直前に足を運びたいと思ったお客さんを拒まぬキャパシティ。
ドーンと構えて、いいじゃないですか。

かつての落語ブームのころに新聞で紹介記事が掲載されると
人気の芸人さんによっては、記事の最後に「…チケットは完売」
との文言が入る例が少なからずあった。
紹介しておきながら、チケットはもうありませんヨでは、
これこそ「誘っていいもんかどうか」である。

牛丼が三百円台、外食チェーン店の定食が千円未満でシノギを削る時代に
三千六百円の木戸銭は強気の価格設定だと思う。
それでも、発売を心待ちにしたファンだけでなく、
前日や当日に駆けこんでくるお客さんまでを
細大漏らさず受け入れる心意気を思えば、私は支持したい。

さて、肝心の四人の高座であるが
アルデンテの髪の毛一本分の芯にも火が通っている印象。
これは芸が成熟している?といった意味ではなく、
真打ならではの安定感が感じられるゆえで、
古典であれ、新作であれ、聴きやすさは大きなセールスポイントだろう。
余談だが、終演後に、隣席にいたおばちゃんの会話が耳に飛び込んできた。
「途中、●×さんの時は私は寝ていたのよ、△■さんのあの話は面白かった」
あっけらかんとしたものである。
元を取ろうとか、一言半句聞き漏らすまいとか、
そういうギスギスした感じが客席になかった一例である。

果たして次回のアルデンテは埼玉県に攻め込むのか?
ホール落語でもない、地域寄席でもない、
独特の世界を新しい場所に出前してほしいものである。
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鹿の子しぼり お江戸日本橋亭

2015年3月24日(火)17時半
お江戸日本橋亭
木戸銭@1500円、前売り

▽滝川鯉毛 落語:新聞記事
▽春雨や雷太 落語:道具屋
 寄席の踊り・奴さん姐さん
▽春風亭鹿の子 落語:猿後家
 寄席の踊り・春雨
<お仲入り>
▽桂歌助 落語:小間物屋政談
 寄席の踊り:相撲甚句
▽マグナム小林 バイオリン漫談
▽春風亭鹿の子 落語:花見小僧

お客さんの入りは40-50人。
踊りをキーワードに頑張りが光る公演。
2014年12月22日(月)19:00―
姉様キングス・クリスマス夜会2014 in Tokyo
日本橋社会教育会館ホール
木戸銭:3500円

▽笑福亭べ瓶 いらち俥
▽桂あやめ アナと雪の女王(聖子とさやか編)
▽林家染雀 紙屑屋
▽三遊亭究斗 ミュージカル落語、ああ無情
(ピアノ:細川麻美)
<お仲入り>
▽姉様キングス 音曲漫才
深川くずし、どんどん節、アホダラ教
▽三遊亭究斗 STARS(レ・ミゼラブルより)
▽シャンソンショー
1)アヤメビッチ 生まれてはじめて
(リプライズ=アナと雪の女王より)
2)ジャクリーヌ My favorite things
(サウンド・オブ・ミュージックより)
3)アヤメビッチ 私だけに(雅子さまバージョン)
(エリザベートより、ピアノ:ジャクリーヌ)
4)アヤメビッチ&ジャクリーヌ
 エクスタシーいくよ くるよ

観客はざっと7割の入り、150人強か。
姉様キングスは結成15周年だそうで、
東京への出張はありがたい限り。
上方の雰囲気を楽しめる貴重な機会です。
この日はミュージカル風落語ということもあり
膝かくし、見台は無し。
染雀さんの時は高座狭しと動くので
朱のもうせんは前面だけを残し、
ザブトン下は取り除くほど。
染雀さんの紙屑屋は、
舞台袖の三味線や太鼓との呼吸も合う大ネタで
帯もほどけようかという熱演でした。
究斗さんは劇団四季の経験談や細かいくすぐりで
会場を沸かせる巧みさ。
 
姉様キングスとシャンソンショーは
関西風の明るい「毒」が盛られているが、
東京で聞いても違和感はない。
いやあ、すっかり楽しませていただきました。
「春風亭一之輔独演会Vol.7」
一之輔のすすめ、レレレレレレレレ。

2014年2月7日(金)19時開演
なかのゼロ小ホール
木戸銭@3500円

▽入船亭小辰 落語…代脈
▽春風亭一之輔 落語…新聞記事
▽春風亭一之輔 落語…粗忽の釘
<お仲入り>
▽おしどり 音曲漫才
▽春風亭一之輔 落語…お見立て


「旬の芸人さんの高座は見るべし」だと強く感じた。
2012年に21人抜きの大抜擢で真打に昇進した勢いそのままに、
春風亭一之輔さんは今まさに脂が乗った落語家さんだと思う。
二時間半ほどのプログラムに、二つ目、色物も交えながら、
一之輔さんの高座を三席も楽しめるのは、独演会の醍醐味だろう。
一之輔ワールドにやや「胃もたれ感」を感じたことも正直に申し上げる。
ただ、芸人さんの高座は単発であれこれ批評してはいけないのが、
寄席ファンが心得るべき基本ルールだと個人的に考えている。
普段から一之輔さんの落語を聞き慣れていいない私にとっては、
お腹いっぱい」ぐらい聴いてちょうど良かったのではないかな。

一之輔さんの高座姿はどちらかというと地味だと思うが、
構成や噺のふり方はかなり個性的だ。
立川流とは異なる「毒」、古典なのに独自のくすぐりが入って
あたかも新作のように感じさせる技能。
お客さんはリピーターであっても新鮮さを感じるのではないか?
舞台袖と高座間の移動にやや性急な印象があり、
こちらは好みが分かれるかもしれない。
出囃子のあとはもう少し間を置いて、
喬太郎さんや三三さんのようにユルユル出てきて欲しいと思わなくもないが、
スピード感のある一之輔さんのスタイルにお客がとやかく言うことではないだろう。

やや広すぎるかな?という小屋のサイズ選択にも意気込みが感じられる。
正確には数えていないが、客席はざっと7割は
埋まっていた印象なので、400人超の入りだったか。
十年ほど前の落語ブームのころ、なかの芸能小劇場や紀伊国屋ホールで
人気落語家さんの独演会や企画落語会はチケット完売が常で、
開催間際に行きたいと願っても入場できないことが多かった。
運よく潜り込めた客席に座っていたときに、
春風亭昇太さんが高座で「大入りはありがたいが、
ここにきている方はほとんどがリピーターなんだよね」
とボソッと語ったことを記憶している。
間際でもチケットが買える、
興味をもった芸人さんの高座が当日券でも聴ける、
ということはとても大切で幸せなことだと強く思う。

ゲストについても言及しておこう。
小辰さんはマクラで、一之輔さんが大学生のころの話など、
今風の話のフリ方なのだろう。
ほのぼのした雰囲気で客席に落語を聴く姿勢を熟成させたあたり、
開口一番としてのテクニックがうまい。
オシドリはマコちゃんが福島第一原発事故に関連した活動で
クローズアップされがちだが、ケンちゃんとともに、
ごくごく純粋に音曲漫才で楽しめるのは良いことだ。
ケンちゃんの針金アートに対する客席からのリクエスト、
ひとつめが「富士山」だったが、ふたつめの「STAP細胞」は無茶ぶりだった。
それでも、ケンちゃんがどう曲げようか全く思い浮かばずに、
ステージの上で動揺する姿は、マコちゃんの突っ込みもあいまって、
申し訳ないが面白かった。
鹿の子しぼり~新春SHOW~
2014年1月21日(火)17時半開演
お江戸日本橋亭
木戸銭@チラシ割引にて千五百円

▽古今亭今いち 落語…動物園
▽春風亭昇吾 落語…犬の目
▽桂夏丸 落語…つる
▽春風亭鹿の子 落語…鹿政談
▽春風亭小柳枝 落語…井戸の茶碗
<お仲入り>
(所用あり途中退出)
▽日向ひまわり 講談
▽翁家喜楽・喜乃 太神楽
▽春風亭鹿の子 落語…藪入り

お客さんの入りは40人ほど。
ほとんどがご常連と思われるが
ひとり笑い袋のような女性がいて
小ネタにも爆笑する声も大きく
寄席らしい雰囲気に。
小柳枝師匠の「井戸の茶碗」は
軽やかで貫録のまとまりだった。
用事があり、残念ながら途中退出。

トリの鹿の子さん演目は
出演者ブログから取材。
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