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大西南
講談、寄席、絵画、音楽、芸術一般の記録
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2010年4月16日(金)18時半
さんすくみの会
板橋ハイライフプラザ
木戸銭、予約@1800円

柳家おじさん 落語…開口一番「たらちね」
柳家我太楼 落語…「ガマの油」
神田織音 講談…「提灯屋角力」
<お仲入り>
柳家我太楼 落語…「看板のピン」
柳家甚語楼 落語…「長屋の花見」

…………………………
桜もほとんど散ったというのに寒い週末の夕方、
お客さんは開演時には15人、
最終的には25人になったが、きびしい感じ。

これが落語芸術協会の芸人さんだと
「空席以外は満席のお客さま」と
表現するのが常なのだけれど、
落語協会の落語家さんは
もう少しストレートに表現する。
自虐的ではあるが、お客としては
ちょっと笑えない部分もあって
芸風には評価が分かれるだろう。

我太楼さんは無理にマクラをふらずに
さらりと演じた方が良いのではなかろうか?
看板のピンのときに、少し離れたところに座る女性に
なぜか笑いのツボのスイッチが入った様子で
これはこれで会場に一体感が生まれて面白かった。
甚語楼さんの長屋の花見は、お客さんを落語の舞台に
タイムスリップさせる見事な高座。
こちらは、卵や蒲鉾の値段が高いので、漬物で代用して…、
などと無理に説明しなかったことが良い選択であったと感じた。

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2010年4月10日(土)
日本講談協会定席
黒門町本牧亭
木戸銭、チラシ割引@2000円

▽神田真紅 伊達家の鬼夫婦
▽神田あっぷる 真田雪村、九度山脱出
▽神田松之丞 三方が原軍記、内藤三左衛門の物見の前まで
▽神田蘭 寛永力士伝、越の海勇三
▽神田山吹 浜野矩随
▽神田茜 五年目の夫婦(落語替り目より)
▽神田愛山 講談私小説、真剣師
<お仲入り>
▽神田紫 曾呂利新左衛門 和歌の指南から柿のご意見まで
▽神田紅 グリーンファーザー、杉山龍丸物語

観客は30人を超え、お膝送り寸前。
真打はそれぞれに味。
カウンターには、杉山龍丸さんの息子さん?からの
花が届いていた。
………………………………………
【苦言】
私は自戒として、ほめ言葉であれ苦情であれ
本人の前で言えないことは
他人に言ったり書いたりしないことにしている。
それが最低限の礼儀ではないかと感じているからだ。

この日は少し気になる前口上がいくつかあった。
前座が読み始める前にあれこれ話すことには反対だし、
二つ目であっても、できうる限り、芸に集中するべきだ。
マクラにならない雑談は言語道断だし、
やれネタの練習がどうだという言い訳も聞き苦しい。
いちばん聞き苦しいのは、師匠の前で言えないようなことを
自虐ネタでもなく、笑いのネタとしてお客さんに話すことだ。
ほんとうはそういう話で客席は笑ってはいけないのだが、
残念ながら数人が笑ってしまい、本人を増長させたキライもある。
あまりに不愉快だったので、
「おまえさんは、いまの台詞を師匠に対しても言えるのか?」と
意見をして会場を後にしようかとも考えたが
それではあまりにも大人気ない。
さりとて、祝儀を渡して食事に連れて行こうとしても
まあついてこないだろうし、仮に話をできたとしても聞く耳を持たないだろう。

真打はリスクを負って自己表現をぶつけているのだから
お客さんの芸人に対する感想は
芸風が合う合わない、好き嫌いで構わないと思う。
しかし、前座、二つ目は「自分はうまい、面白い」と
勘違いしたところで成長を放棄してしまうし、
観客としても、発展途上の芸の実力はさておいて
当人の成長を応援する気持ちがなえてしまう。
天狗は芸の行き止まり。
この言葉に凝縮された真理は重い。
 

2010年4月3日(土)
講談女伊達 第3回公演
内幸町ホール
木戸銭、前売り@3000円
出演:神田織音、神田京子、田辺一凜、神田きらり、神田あおい

▽コント、神田きらり、神田京子、田辺一凜
▽神田織音 桂小五郎と幾松
▽神田あおい お伽草紙、鉢かつぎ
▽神田京子 カルメン
<お仲入り>
▽リレー講談 神田きらり、神田一凜
 紺屋高尾
▽出演者あいさつ

開演30分前はかなりの強風と強い雨で
地下鉄の駅を出てから会場までの移動は難儀。

モギリは神田すずちゃんと一龍斎貞弥ちゃん。
会場は9割程度、140人前後の入りであったか?
演出上の工夫が随所に見られ、前回のような脱線はなく、
親しみやすさを出すよう努力しているように見受けられた。
プロジェクターの利用は、昇太さんや生志さんの会で見受けられるが
そのあたりにヒントを得たのかな?

あおいちゃんの演目は初めて聞くが、「鉢かつぎ」が
「はちかづき」や「はちかつぎ」が混在して聞こえた気がしたので気になった。
もっとも彼女は一貫して同じ読み方で、私の聞き違いの可能性もある。
帰宅して調べてみると、お伽草紙としては「鉢かづき」が正しいのだそうだ。
なるほど「はちかづき」で良いわけだ。
このあたりは古典をかけるときの聞き手側の難しさだろう。

描写の点では鉢が帽子のように頭に乗っているのか、
顔まで覆っているのか、高座を聞いているだけではちょっとわかりにくかった。
このあたりはもう少し説明があっても良かったように思うが、
会の進行上、織音さんの演目と対比させるために
「顔が見えない」設定にしたかったので
あまり説明してしまうとかえって不都合があったのかもしれない。

京子ちゃんは、はじけすぎというか、突き抜けたというか…。
先代の山陽先生が天に召されたあと、陽子先生門下に移ったころは
カルメンをずいぶん照れくさそうに演じていたのだが、
今となっては堂々としたものである。

お仲入りのときに、後半で高座にかかる恋の演目は何であろうかと想像。
「赤穂義士伝から岡野金右衛門」と「牡丹燈籠」かなと予想したが、
はたして「紺屋高尾」であった。
個人的な印象では、講談というより、
説明部分の長い落語になってしまっていたと受け止めたが、
時間内にまとめる苦労の跡が感じられた。

2010年3月29日(月)12時
第233回 日本講談協会若葉会
お江戸日本橋亭
木戸銭@お江戸演芸倶楽部優待

▽神田真紅 秋色桜
▽神田あっぷる 春日局、家光養育
▽神田松之丞 慶安太平記、(14席/19席)鉄誠上人
▽神田蘭 越の海勇三
▽神田紅葉 白子屋政談、(12席/13席)お常の悪巧み
<お仲入り>
▽神田きらり 源平盛衰記、扇の的
▽神田京子 安政三組盃、(2席目)羽子板娘

………………………………………
開演5分前に入る。木戸であっぷるちゃんとあいさつ。
真紅ちゃんは黒の沖縄の帯。秋色桜はたっぷり30分かける。
松之丞くんは高座で何回も「てっせいどうじん」と言っていたように聞こえたが
「てっせいしょうにん」でいいだろうか?
前座のころのお客さんの数は10人ほどだったが、
最終的には20人ちょっとまでに増える。

二つ目はそれぞれ自分なりに課題やテーマを考えて
取り組んでいる様子がうかがえる。
京子ちゃんの安政三組盃は
1席目が「繁蔵出世」。
来月は3席目の「大蔵お染出会い」に続くもよう。
木戸でのお見送りに二つ目の誰も立たなかったのは
ひょっとしたら「照れ?」があったのかな。
 

2010年3月22日(月、祝)18時から
かのこしぼり
お江戸日本橋亭
木戸銭、予約@1300円

▽三遊亭小曲 落語、開口一番、牛ほめ
▽春風亭鹿の子 落語、片棒
<お仲入り>
▽セ三味(しゃみ)ストリート 
    ピエール小野さんと虎見さんの津軽三味線ユニット
▽春風亭鹿の子 落語、ねずみ

5月から真打昇進の鹿の子さん、二つ目最後の勉強会。
祝日の夕刻とあっては少し出足が鈍いか?
木戸では鹿の子さん自らがお出迎え、
真打昇進の合同インタビューの掲載記事のカラーコピーをいただく。
会場では最前列に座り、同じく最前列に陣取ったご常連のSさんとあいさつ。
途中でも客足は伸びず、お客さんは20人に結局届かなかった。
鹿の子さんは貫禄?の高座で観客としては安心感がある。
どちらか新作かなと予想していたが、二席とも古典だった。
セ三味ストリートは初めて聞く高座。
浪曲の武春さんのように三味線とブルースが融合するまでには完成度がないが、
ロック魂を感じさせる津軽三味線の演奏で、はじける熱演、ほとばしる情熱が良い。
終演後は木戸で二言三言ごあいさつ。
柳昇師匠のことをあれこれ思い出しながら、帰路に。

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